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『アンドロイドは電気羊の夢をみるか』文章保管用ブログ。
Posted by - 2024.11.22,Fri
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Posted by ささら - 2009.04.28,Tue

時期は4月下旬。


 お疲れ様でしたーと、間延びした大勢の声が響いて、撮影は終わった。
 単独での仕事が多くなり、今回も一人での仕事だった。女性のタレントに囲まれて会話をする、歌以外の仕事だ。
 レンとしては不服、と言うよりむしろ苦手だ。どうも戸惑いが隠せない。プロとしては失格だが、どうしても慣れないのだ。
 しかし、こういう番組に出て欲しいとの要望が多く、仕事の選別をしている博士としてもあまり断れないのだそうだ。苦手そうに話すのがかわいいと騒ぐファンは多いらしい。人間の趣味と言うのはよくわからないなとレンは思う。
 疲れを感じつつスタジオを出て廊下を歩く。他のボーカロイドたちを待って研究所に戻る算段になっていたので、とりあえず階段近くの休憩所で、同じ階で仕事をしているメイコを待つ事にした。
 先程の仕事で一緒になったスタッフが声を掛けてきたので、少しだけ仕事の話をした。今日の仕事振りや今後の話し、それに会話のコツなんかを聞いてみる。向こうはそれなりに長く仕事をしているらしく、歯切れよく教えてくれた。そしていくらか話した後、相手は忙しそうに階段を下りていった。
 他のスタッフに挨拶をしていると、そのうち周りに人影はなくなった。休憩所に置かれた自動販売機と空気清浄機の音だけが響く。ボーカロイドも同じく機械のはずなのだが、この一定の周波で響く低音が、レンはあまり好きではなかった。
 早くメイコが来ないかなと壁に寄りかかって天井を見上げた時、足音がしてそちら向く。すると、そこには見知った顔があった。
「あ、ども……」
「久しぶり」
 茶色のふわふわした髪を後ろに払いながら近寄ってくる。レーコと言う名で知られるアイドルである。
「ボーカロイドは、随分景気がよさそうね。うちらとは違って」
 そう言った彼女は、あからさまにからかうための笑顔を作っている。レンは、先ほど言われたコツを実践してみる事にした。
「おかげさまで」
「ふうん、言うじゃない」
 返事を聞いた後の笑顔は、機嫌良さそうなものになっていた。皮肉っぽくからかわれたら、素直に否定しない方がいいと言うのは本当らしい。なるほど、今度からこうしよう。
「新しいお仲間が増えたのね。なんだっけ、ピンクの髪の」
「ルカ?」
「そう。しょっぱなから物凄い人気ぶりでうらやましい限り。まあ美形だし、歌も踊りもそれなりにこなせるし、当然か」
「ルカは努力してるぞ」
「知ってるわよ。て言うか、当然でしょ、それも」
 目の前まで来ると、彼女が肩から何かかけているのに気がついた。よく見ると、イヤホンのようである。ウェーブした髪の間から黒い線が上着のポケットまで繋がっていた。
「初音ミクと随分喧嘩してるみたいじゃない」
 外ではあまり仲が悪く見せないようにしていたらしいが、隠していてもわかるのか。そうレンが思っていると、レーコは今日も大喧嘩してたようねと言った。
「踊りの位置取りで大喧嘩、歌の事で大喧嘩」
「……迷惑かけて」
「なに言ってんの。仕事熱心だって評判いいわよ。ま、あれくらいはしてくれないと。大体、アンドロイドはみんな大人しすぎよ。……ああ、大人しいと言えば」
 彼女は少し言っていいか迷ったようだが、すぐに気を取り直した。
「あんたのとこの青いのさ」
「青いの?」
「青い髪のやつ、いるでしょ」
 いる。一人しかいない。でも、なんで知ってるんだろうか。
「カイト?」
「ああ、そう言う名前なの?調べても出てこなかったから名前は知らないけど」
「ちょっと待ってって、どこで知り合ったんだよ」
「前にちょっと話しただけよ」
 前と言われてピンと来た。そう言えば、年末の仕事でレーコとすれ違った場所は、カイトが待っていたところの近くだ。レーコが来た方向も、たしか……。
(あの時か。カイトはなんも言わなかったけど、喋った後だったのか。なんだよ、カイトの癖に)
 別段、彼が言う必要もないのだが、レンは少しだけ腹が立った。
「どーでもいいでしょ、そんな事は。とにかくその青いの、最近さ」
 そこまで言って、彼女はまた迷ったようだった。視線を迷わせている。
 レンはその行動に苛立って、なんだよと、思いの外強い口調で言ってしまった。まずったなと思い、相手の顔をうかがうが、彼女はあまり気にしていないようである。
「……あー……。……とりあえずさ、これ聞いてよ」
 そう言って肩にかけていたイヤホンをレンに差し出した。
「え?」
「いいから」
 無理にでも押し付ける。仕方ないとレンは受け取って、イヤホンを耳に当てた。レーコの方と言えば、イヤホンの先についている音楽プレイヤーの本体を操作している。手のひらにすっぽり入るほど小さい、人気の機種だった。
 彼女の指がスイッチに見えなくもない出っ張りを押すと、レンの耳に知らない音楽が流れてきた。

 

 荷物を小さいバッグに押し込む。予定より遅くなってしまったので、まだレンが約束の場所で待っているか心配になり、世間話もそこそこに切り上げて、さっさと上がる事にした。
 メイコはもう一度大きな声で挨拶をしてスタジオの外に出ると、廊下には黄色の髪のアンドロイドが一人、せわしない様子で周りを見回している。
「レン」
 声を掛けると、レンは急いで駆け寄ってきた。
「メイコ姉」
「遅れて悪かったわね」
「それはいいよ。ええっと、とりあえずこれ!」
 これと言って出されたのは携帯用の音楽プレイヤーだった。
「どうしたのよ」
「とりあえず聞いてくれ」
 事情はよく飲み込めないが、聞けばすぐわかるだろう。メイコはイヤホンを耳に装着すると、もう一度どうしたのと聞いた。
「レン、携帯プレイヤーなんて持ってたの?」
「借りたから後で返す。それよりも、メイコ姉知ってたのかよ」
「だから何の話?」
 メイコが質問するが、レンはそれどころではないとばかりに、小さな機械に苦心していた。慣れない物を使うのは大変である。
「こうして……こうだっけ、あ、こうだ。よし」
「もう、なんなんだか」
 メイコが耳を澄ます。歌に入った瞬間、聴いていたメイコが目の色を変えた。
「ちょっとこれ」
 知らない歌だ。だが、この声は聞いた事がある。よく聞いている。
「……カイト、だよな……?」
 高めの、少しへたれた優しい声。
「え、ええ、カイトに聞こえる。どこで見つけてきたの」
 聞くと、レンは言いにくそうに、人づてだと答えた。
「最近インターネットで少し話題になった曲らしい。歌手がわからないって」
「わからない?」
「公表されてないんだって。曲作った人も正体不明で、なんかプロじゃないかって噂がある、らしい」
 神妙な顔のレンに、メイコは言う。
「でも、声の似た人間ならいくらでもいそうだし、カイトだと断定は出来ないじゃない?」
「オレもそう思ったんだけどさ、音楽スタジオでカイト見たって言うんだ」
「別人じゃないの、もう一人いるじゃない」
「見た人が言うには、こっちに気付いて会釈したって」
 メイコは腕を組んで思考する。
 今の話、最近の不審な行動、外出の多さ……それらを総合すると、カイトである可能性は高い気がした。隠れて歌の仕事をしているにしても、博士に無許可であるはずがない。なら、博士なら事情を知っているだろうが。
(素直に教えてくれるかどうかは疑問ね)
「で、誰から聞いたの?」
「いいだろそんな事」
 レンはぶすっとして口をつぐんでしまった。本当に何も喋る気はないらしいので、メイコは呆れからため息をつく。
「……まあ、今度ね。しかしネットか……私たちは手が出せない領域だし、調べるより聞き出した方が早そうだけど」
「どうせ素直に喋らないぞ、あいつ。黙って終わりだ」
 何も教えてくれないところがレンは嫌いだった。信用されてないとしか思えず、だからこちらも信用しきれない。ルカがミクと仲直りしても、カイトと親しくしたがらないのは、その辺りも理由だろうとレンは思っていた。
 疑問もあるがここで話しをしてもそれが氷解するわけではない。そろそろ他の三人の仕事も終わったはずなので、待ち合わせ場所として選んであったテレビ局内にあるロビーまで歩き出した。
 この日は全員、同じ局内で仕事があった。偶然ではなく、山田博士たちがスケジュール管理をした結果だ。なるべく同じところで仕事をするように、ボーカロイドたちの仕事は割り振られていた。警備上の都合が主な理由である。
「博士が来れないのは珍しくないけど、新井さんが来ないのは珍しいな。オレたちの仕事には大抵ついて来てるだろ」
「研修もあるし、仕方ないわ」
「うん、そうだよな。みんな仕事がある。仕事がないらしいのはカイトだけで」
 最近、レンはまたカイトに厳しくなっている。
「さっきのカイトじゃないかって話は?」
「決まってないだろ」
「レンが、そうかもって言ったんでしょう?」
「気になっただけだって!絶対にそうだって信じてるわけじゃ……」
 本人でいて欲しいのか、本人でない方がいいのか、レンの複雑な心境が皆間見える返事である。素直じゃない子ねとメイコは苦笑した。
 広々としたロビーに着くと、メイコは腕にした時計を見た。
 少し早かった。ミクたちはまだ着かない時間だろう。
 何か飲み物でもと思い、ラウンジに向かう。その途中、柱に寄りかかっている人物を見て、メイコは仰天した。
 突然立ち止まったメイコを気にしてレンも立ち止まる。視線の先を追って見やると、レンは奇妙な怒りを覚える事となった。

 さて、当然レンとメイコの状況を知る事はできず、ミクとリンとルカは収録スタジオを出て、カーペットの廊下を歩いていた。
「どうしてわからないの!?」
「わかってないのはミク先輩じゃないですかっ!」
 仕事が終わり、待ち合わせ場所であるロビーに移動する最中である。
 歩きながら三人は、明日の仕事の話をしていた。少なくともリンがトイレに行く前は仕事の話だったはずである。
「ミク姉、ルーちゃん、外で喧嘩するのは控えて欲しいなーなんて……聞いてないよね……」
 間でおろおろとしているリンには目もくれず、ミクとルカは、資料を握り締めながらにらみ合う。紙には皺が出来て、破れそうなほどだ。
「こちらを前面に押すならこの部分ではこっちにするべきでしょう!」
「前面に押す方を問題にしてるんじゃないの、この時に左右がこれだとまずいの!」
 指示語ばかりだが、本人たちは通じあっているらしい。少し席を外していたため成り行きを知らないリンにはさっぱりである。
 仲が悪かったのは本当だが、今はそうでないはずだ。しかし、個人的にわだかまりがなくなったとしても、仕事は仕事である。何故か仕事についての口論が多いと言う事がわかってきたのはつい最近だ。
「ルカちゃんの案もわかるけど、一部分を上手く見せるために他を変にするのはダメ。それに、これをやるとバックの人が苦しいし」
「うしろの方もプロでしょう。なら、やり遂げるはずです」
「苦しむために仕事するのはプロじゃない、何かを作るために仕事してるんだよ。みんなそうだし、ルカちゃんだってそうでしょ!?」
「それは侮辱になります!」
 先日、同じように口論している二人を見たメイコが、龍と虎だと形容したが、全くその通りである。
 終わりそうにもないのでリンが両方の腕を引っ張った。二人が同時にリンの方を見た。
「待ってよ、その人たちがいないのに話してたって意味ないじゃん。明日、現場で話しをしよ、ね?」
「……確かに、わかりましたわ。必ず明日、白黒つく事になりますもの」
「明日、それでも考えが変わらないなら私にも考えがあるからね!」
 ミクとルカはリンの言い分に納得したものの、それでも喧嘩腰に相手を挑発している。
 三人はちょうどロビーから吹き抜けになっている場所の二階部分に着いた。エスカレーターを降りて少し行ったところで、メイコとレンの二人と待ち合わせている。
「あれ?」
 リンがガラス張りの壁の向こう、下の階を見て首を傾げた。
「どうしたの?」
「あそこ……あれ、カイにぃ?」
「え?」
 ミクはリンが指した先を見る。
 柱のところに、帽子を深くかぶった人物がいた。白のパーカーの、背格好からして男性である。帽子からはみ出た髪の毛は青い色をしていた。誰かと会話しているようだが、相手は柱の影に隠れていて、こちらからは見えない。
「……いくら青い髪の人間が少ないからって、それはないんじゃないかなあ。別のアンドロイドだよ」
「でも似てる……」
「まさか」
「近くに行ってみよっ」
「あ、リンちゃん!」
 駆け出したリンを追って、ミクとルカも走り出した。
 途中に壁があるため、下の階が見えなくなる。急いでそこを抜けると、エスカレーターに飛び乗った。危ないと思いもせず駆け足で下りて、目標まで走る。
 しかし、カイトと思わしき人物は影も形も見えない。
 その代わりというわけでもないが、レンとメイコが憮然とした顔で立っていたので、リンは驚いた。
「レン、メイコ姉!」
「リン。ミク姉とルカも。遅かったな」
「先に言っといた時間通りじゃん。レンたちが早すぎるんだよ。……ねぇ、ここに青い髪の人いなかった?」
「いないよ。見間違いだろ」
 レンはそう言った。リンには隠し事をしているように見えなかったので、疲れの見えるため息をつく。
「見間違いかぁ。カイにぃだと思ったのに」
「ここにいるわけないだろ。外に出れるようになった癖に全然出ようとしないし」
「ね、違うでしょ?」
「うーん、似てたんだけどなぁ……」
 黄色の髪に飾られているリボンがへたりと髪に引っ付いている。そのリボンの如くしょげているリンにメイコが笑いかけてこう言った。
「それじゃあ、戻りましょ。カイトなら研究所にいるわよ」
 まるで帰路につくのを待っていたかのように、空はだんだんと翳って来た。とは言っても、未だ少し汗ばむくらいの陽気が雲一つない空から降り注いでいる。
 事前に来るように連絡してあったタクシーを待つと同時に、間食を取る事にしたメイコたちは、近くに見えたカフェに入った。まばらに席が埋まり、女性客が多い。
 席に案内される間も、座った後も、周りの視線を集めていたが、一行は気にしない。そう訓練されていたのもあるが、経験則からの行動でもある。特に売り上げランキング一位をボーカロイドとしては初めて取ったメイコや、トップアーティストと肩を並べる人気を誇るミクは、その辺りをよく学習していた。
「わたしオレンジジュースと……」
「すぐ来るから、あんまり食べにくいのはやめなさい」
「ネギケーキとかは、ないよね、うん」
「ミク先輩は本当にネギばかり、飽きないのかしら?」
「飽きるわけないでしょ!ルカちゃんだって、特別好きなものができたらわかる、本当に飽きないんだよねー」
「それに固執しすぎる先輩を見ていると、持ちたいとは思えませんわ」
「むっ……」
「いいけど、さっさと決めないと時間ないぞ」
 なんだかんだといいつつメニューを決める。ミクとルカがまだにらみ合いをしているが、これは最近の日常風景なので誰も気にしていない。
「これ、仲直りしたっていうのかなぁ」
 リンが密かにレンに耳打ちすると、知らないという返事が返って来た。レンは正直それどころではない。ポケットに入れた携帯音楽プレイヤーばかりを気にしている。
「……なに持って、あ、それ最近流行ってるやつだ。いつ買ったの?」
 少し取り出して見ていたのがまずかった。目ざとく見つけたリンが覗き込んでくる。焦ったレンが振り払うような仕草で距離を取ろうとしたが、リンは更に間合いを詰めてきた。身体能力に差は殆どないはずなのだが、何故かこの手の事はリンが一枚上手だ。
「べ、別にいいだろ」
「良くないよぉ、わたしも欲しいのにー」
「買えばいいじゃん」
「品切ればっかりなのそれ!ねえ、貸してよ」
 少し怒った様子でリンが言う。レンは迷惑そうな表情だ。はぐらかそうとしている。
「今度な」
「今度っていつよ。……えい」
「あ、リン!」
 レンの隙をあっさりとついて、リンの手の中には音楽プレイヤーが収まってしまった。
「とーった」
「バカ、返せよ!」
「いーじゃん」
「よくない!借り物なんだよ!」
 うっかり口を滑らせてしまった事に気がついたのは口に出した後だ。後悔先に立たずだとレンは思った。
「誰から借りたの?ねぇねぇ、教えなさいよー」
 この状態では、教えずに済むなんて事はありえないだろう。
 仕方なく、レンは聞こえるかどうかの小さな声で彼女の名前を出す。それを聞いたリンは素っ頓狂な声を上げた。
「レーコちゃん!?」
 ミクとルカがリンの声に驚いて振り向いた。メイコも視線を向けている。
「ははーん、やっぱりレンって面食いだよねぇ~。かわいいもんねーレーコちゃん」
「そうじゃねーよ!たまたま会って話しした時に……その、貸してくれるって言われてさ」
「ふうん、そう、そっかぁ、ふーん」
 ニヤニヤとリンは笑っている。少し底意地が悪くなってないか?誰かに影響されてる気がするぞと、レンは眉間に皺を寄せた。
「た、ま、た、ま、会ってお話ししただけ、わかってるわかってる。レンはレーコちゃんみたいなかわいー女の子が好みなんだねー」
「だーかーらー、ホント、そんなんじゃないって!」
「はいはい」
 呆れと納得が混じった顔でおざなりに返事をしてから、リンはレンに持っていた音楽プレイヤーを手渡した。
「借り物なら仕方ないから、今度ね」
 いくら意地悪く笑っていても、根は素直なのだ。レンは短くお礼を言った後、すぐにポケットに手の中の物を突っ込んだ。
 興味津々で見ていたミクが、首をひねって意味のなさそうな笑顔を浮かべ、ルカが怪訝な顔をしている横で、メイコがなるほどと小さくうなづいた。
 先にレンから聞いていた情報の中に、新たに加えるべき事項が増えた事を確認して、ウェイターの姿を探す。まだ来ないのだろうかと視線を泳がせると、メイコは突然立ち上がった。ガタンとイスが鳴る。
「先食べてて」
「どこ行くの?」
「トイレよ」
 彼女はそう言ってカフェの入り口の方へ向かった。
 五分ほどしてメイコは戻ってきた。既にテーブルの上にはデザートが乗っていたと思しき皿が乗っている。時間がないとは言ったが、こんなに早く食べろとは言っていない。多分、欲望の問題だろう。
 メイコもそれなりに急いで自分の選んだショートケーキをコーヒーで流し込む。食べ終わって一息つくとちょうどいい頃合だ。
 そろそろタクシーが来るだろうと、メイコはテーブル裏にひっつけられていた伝票を取った。


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