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『アンドロイドは電気羊の夢をみるか』文章保管用ブログ。
Posted by - 2024.11.22,Fri
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Posted by ささら - 2008.03.22,Sat
ミク視点のショート。
ある晴れた日の何気ない会話。

 晴れた。ちょっと肌寒いけれど洗濯にはいい日和だ。
 二階建ての研究所の屋上は結構広い。そこに物干し竿が並んでいる様は、前にドラマで見た病院に似てると思う。太陽を遮るものは何一つなくてまぶしいくらいだ。日差しは暖かいのに水につけていた手が妙に冷たくて、私は手に息を吹きかけた。
 研究所の洗濯物は多く、洗うのは洗濯機に突っ込めばいいけれど、干すのは結構な手間だ。だから干すときは3人くらいでやることになってる。今日の当番は私とリンちゃんとレンくん、それから何故かカイトさんが手伝ってくれることになった。
「レン、手休めてないでしっかりやりなさいよ」
「やってるよ。お前こそ楽なのばっかり選んでやるなよ」
「こらこら、二人とも喧嘩しないで。リン、それは丈が長いから僕がやるよ。レンは届かないのある?」
「うっせーな、出来るっつーの!」
 そんな風に和気藹々とカゴに入っていた服を干していく。私もリンちゃんもレンくんも背が高くないので、カイトさんがいてくれて助かった。
「レン、そんな風にしてると危な……!」
 声に気がついて振り向いたら既にカイトさんは思いっきり転んでいた。……カイトさん、これさえなければ頼れるんだけど。
「カイトのほうが危ないって!……おい、大丈夫かよ」
「カイトにぃ大丈夫?痛いところない?」
「あはは、大丈夫」
 すぐ立ち上がったところを見ると本当に大丈夫みたい。立ち上がるのをレンくんが支えているのを見て平気そうだと思い、私はふと空を見上げた。
 晴れてるし、ピクニックじゃないけど飲み物とかあるといいなぁ……うん、それがいいよね。
「ミク姉、サボリ~?」
「じゃないですよー。休憩にお茶でも持って来ようと思って」
「オレ、手伝う?」
「大丈夫。あとこっそりクッキーも持ってくるね」
 そう言って屋内に入る。
 手はまだ冷たいけど不思議と体はポカポカしてきたな。


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